仙台市HPよりイワツバメの巣
某調査機関のデータをチェックしていたら、「富士屋ホテル」にアラームがあり驚く。理由は1/5に書類送検された事件がもとになっている。
富士屋ホテル傘下の「箱根ホテル」でイワツバメの糞害に困ったホテル側が、2006/6にラウンジの天井から巣を撤去し、ヒナを無許可で捕獲した。これが鳥獣保護法違反(捕獲)容疑にあたるとして、同ホテルの運営会社「富士屋ホテル」と撤去した工務店の2法人と同ホテルの男性支配人(57)ら4人が横浜地検小田原支部に書類送検されたもの。
法律違反はいただけないが、タキシードや晴れ着に鳥の糞が落ちれば、ホテル側が巣の撤去をするのは当然であろう。40もの巣があり、70羽のイワツバメがいたと言う。よくも今まで我慢をしてきたものだ。自然との共存について、聞こえは良いが、それは難しいもの。特にホテルと言う特殊な空間では自然よりも顧客のわがままを優先するであろう。
これが鳩やカラスであれば、どうであろう。少なくともそんな鳥が巣食っているホテルには私は行かない。この件のニュース報道はどこも動物愛護に偏りすぎている気がする。
しかし、無許可の捕獲であったこと、それから雛を土嚢袋に入れて捨てたことなど、ホテル側が非難されても致し方ない状況である。顧客の為とは言え、今回のようにこの行為を見るに見かね通報した顧客もいるのだ。
ホテルには常にイメージがつきまとう。糞害排除は現実面のプラスだが、雛殺しのマイナスイメージは思った以上に大きい。こうしたことを支配人は天秤にかけられなかった。企業のコンプライアンス(法令遵守)が叫ばれている昨今だけに法令違反は知らなかったでは済まされない。
ペコちゃんの不二家が期限切れ牛乳を使ったために、これから大きな打撃を受けることになる。信頼の積み上げは大変に長い時間が必要であるが、その信頼を失うのは一瞬である。雪印のように対応をミスれば、事業再編成も余儀なくされる。
箱根ホテルはよかれと思ったことが裏目に出た。自然や環境を無視した経営は成り立たない時代となっている。今後の同ホテルの信頼回復に期待をするものである。
詳しくは↓
【IZA1/6-箱根の老舗ホテル非情…ツバメの巣とヒナ撤去、支配人ら書類送検】
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/33973/
【電子政府-鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律】
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H14/H14HO088.html
同法律の八十三条には『狩猟鳥獣以外の鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等をした者』は『一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する』とある。
【箱根ホテルHP】
「今まで、自然環境の保護に取り組んでまいりましただけに、痛恨の極みと存じます。軽率な行為を深く反省し、厳正なる処罰を真摯に受けとめる所存でございます」とのおわびの文書を載せていた。
お詫び全文↓
http://www.hakonehotel.jp/apology.pdf
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