
写真は熱圧力弾が爆発する瞬間を捉えたもの/ソウル新聞M&Mより(2010/11/27)
논란 속의 ‘열압력탄’ 어떤 무기?=今、話題の「熱圧力弾」ってどんな武器?
http://mnm.seoul.co.kr/news/newsView.php?id=20101127040004
中央日報の記事に続いて、熱圧力弾について詳しく翻訳しているのでどうぞお読みいただきたい。
以下の写真は北朝鮮からの砲撃不発弾/ソウル新聞(2010/11/27)
http://www.seoul.co.kr/news/newsView.php?id=20101127800057&spage=1
170発の砲弾の内20発が不発弾、12%と言う高い確率、<ロケット砲も数打ちゃ不発>
【中央日報11/26-北朝鮮、熱圧力弾で攻撃…「延坪島の焦土化狙った」】
北朝鮮が23日の延坪島(ヨンピョンド)攻撃当時、コンクリートを貫いて火災を起こす特殊砲弾の一種「熱圧力弾」を使用したことが確認された。
軍関係者は25日、「北朝鮮が延坪島攻撃に使った砲弾を処理する過程で、熱圧力弾の不発弾が見つかった」とし「熱圧力弾は高熱と高圧を発生させ、多くの人を殺傷し、防護施設までも破壊する効果がある」と述べた。この関係者は「一般の爆弾と違い、今回は1次爆発後に2次爆発が起きて大規模な火炎が発生した」と説明した。
北朝鮮の熱圧力弾使用は韓国側の人命と施設被害を極大化するためのものを考えられる。北朝鮮は延坪島の向かい側に位置するケモリ陣地の122ミリ放射砲(曲射砲・多連装ロケット砲)を使用して熱圧力弾を撃ったと、軍は把握している。
軍関係者は「ケモリ陣地には当初76.2ミリ海岸砲(直射砲)を中心に配備されていたが、延坪島攻撃の数日前、122ミリ放射砲1個中隊を展開した」とし「延坪島南側にある海兵隊延坪部隊を攻撃するために曲射砲を動員したようだ」と述べた。
北朝鮮が発射した砲弾170発余りのうち約20発は爆発していないことが把握された。軍関係者は「爆発物処理班が25日に延坪島に派遣され、約20発の不発弾と破片処理を行った」とし「コンクリートの壁や木に刺さっている不発弾も見つかった」と話した。
写真の記事によると、熱圧力弾は、気化弾の一種であり、少量の爆薬と固形粉末状態の酸化剤で満たされている。爆発直前に粉末を空気中に噴射し、広範囲な可燃性気体を作り、この気体に少量の爆薬が爆発しながら引火して巨大な爆発を起こす。この時、瞬間的に高い熱と衝撃波を作り出す。
衝撃波は周辺に広まり、人命を殺傷し、熱は酸素を気化させて周辺を一時的な真空状態にして、人々を窒息させる。
熱圧力弾のこのような爆発方式は核爆弾と酷似しており、電磁気波と放射能を抜けば、実質同じ原理で、≪放射能のない核爆弾≫あるいは≪貧者の核爆弾≫などと呼ばれる。
熱圧力弾は核爆弾より爆発力が弱い為に、主に洞窟や大型建物の内部のような密閉された空間により効果的であり、延坪島のように開放された空間ではその効果が半減する。
ただ、熱圧力弾は最近開発された新型武器でなく、1970年代旧ソ連が実戦に配置した古い武器で、既に旧ソ連がアフガニスタン侵攻で大量で使ったことがある。また、1990年代チェチェン紛争でもロシア軍によって大規模に使われ、その威力を立証した。熱圧力弾は西側よりは東欧圏で広く普及されたのが特徴でもある。北朝鮮でも多様な熱圧力弾武器を使用中である。
米国は固体粉末を使う熱圧力弾よりも液体燃料を使う気化爆弾を主に使用しており、2000年代に入りアフガン戦で洞窟の中に隠れたタリバンを効果的に攻撃するために熱圧力弾を開発して使用した。
韓国は熱圧力弾を大量で保有した北朝鮮に対して1990年代中盤から開発を始め、最近技術確保に成功した。熱圧力弾の適用範囲は巡航ミサイルの弾頭から歩兵用手榴弾に至るまで非常に広範囲だ。
北朝鮮は民間人が死亡したことに遺憾の意を表明しているが、こうした殺傷力の強い武器を使っているので、これはかれら一流の詐術に過ぎない。おまけに言うに事欠き、人間の盾とまで称している。彼らは拉致でも何でも自分達が悪いのではなく、全てが他人の所為なのである。