■唸声中国/ニセ百元札、27億71百万円の偽札が刷られ、18億74百万円は流通している・・・

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写真は検察日報2010/6/224版より、左はバスから押収された6700万元の偽札、右はニセ札を製造した印刷機

http://newspaper.jcrb.com/html/2010-06/22/content_47683.htm

 

IZA6/22-偽札27億円分を製造した犯罪グループを摘発 市場に大量流通か】

22日付の中国紙、検察日報によると、湖南省衡陽市の警察は、総額2億700万元(約27億円)に上る偽札を製造した犯罪グループを摘発した。中国の偽札事件としては過去最大規模という。

 

警察は4月27日、広東省広州市内で、バスの中の荷物から6700万元分の偽札を発見。捜査の結果、5月、衡陽市の男らを通貨偽造容疑で拘束した。男らは昨年9月から今年4月にかけて、2億700万元分の偽百元札を印刷した疑い。

 

このうち1億4千万元分は既に売却したとしており、市場に大量に流通している可能性がある。(共同)

 

これを書いた記者は、6/21常寧市の留置場にいる主犯の張良成に面会をして記事を載せた。温和で上品でとても偽札を作った犯罪者には見えないと言う。

 

張曰く、1987年より印刷業界へ入り、長沙市の個人経営の印刷工場、中国民主同盟の湖南省委員会の印刷工場で3年見習いをして、その後、広東省順徳市容桂鎮の4~5件の印刷工場で13年間印刷技術を磨いた。

 

期間工としての月給は7~8千元もあり、かなり高給取りであったが満足せず、2005年より中古の印刷機の販売と保守をはじめ、月当たりの収入は1万元を下回ることはなかった。

 

2007年には湖南省湘潭県に120平米の住宅を購入し、フォルクスワーゲンとヒュンダイの乗用車を2台も所有するほど豊かであった。

 

同じ年に呉生と言うトヨタクラウンに乗った社長が、張の印刷技術を見込んで偽札作りを持ちかけてきた。呉は鋳型の専門家であり、ニセ硬貨にも精通していた。

 

2009年4月に林志明と呉俊発を加え、一人15万元づつ出し合い偽札の試作を開始した。普通のカラー印刷は4回刷りだが、ニセ札印刷は二十数回も刷ると言う。

 

一番手ごわい、紙幣の中央の安全線と言われる「セキュリティー・スレッド」を研究するために、張は深センの金箔設備工場に1週間研修に行っている。一体、どんな言い訳をしたのだろうか?

 

「セキュリティー・スレッド」は用紙に金属テープを織り込む技術であり、日本の紙幣にはないが、2010年4月に発表された新100ドル札にも使用され、今やどこの国の紙幣にも使われている。

 

2009年8月、秘密印刷工場となる家を月600元で借り、印刷工の張俊林、楊滔の二人を月給5万元で雇い入れた。2009年9月、10月、2010年4月の3ヶ月でKPSESWTJナンバーのニセ札を2億7百万元≒27億71百万円を印刷工と張の三人で印刷した。

 

9月と10月に刷った偽札1億4千万元≒18億74千万円は湘D-92686の長距離バスに4回に分けて、広東に送られ完売している。残りの6700万元≒8億96百万円は4月27日、湘D-92686のバスで積み込まれた33.5箱が発見され、広東の警察に押収されている。0.5箱とは?

 

偽造グループはその後、次々に逮捕され、5月14日に主犯の張良成を、5月18日にミャンマーに逃げていた張俊林を逮捕し、全員が縛についた。

 

尚、印刷工で雇った張俊林、楊滔は、張良成の親戚であり弟子、秘密工場の家主も親戚と親族を巻き込んでの犯罪となった。家主は、10月に犯行現場を見て、すぐに退去するように頼んだが、欲に目が眩み、10万元の口止め料をもらい、翌年の4月の印刷に目を瞑むり、立派な共犯者となってしまった。

 

中国の刑法第170条によると、貨幣の偽造は3年以上10年以下の懲役及び5万~50万元以下の罰金と比較的にかるいのだが、「偽造グループの幹部・偽造金額が莫大な額・その他特別な犯罪の経緯」に該当すれば、10年以上の懲役か無期懲役もしくは死刑及び5万~50万以下の罰金、もしくは財産没収と厳しい。だだ、経済を混乱させ、国家が転覆する可能性もあるのだから、無期や死刑も当たり前である。

 

今回のケースは、過去最大の額となり、主犯格は最高刑となろう。比較的裕福な階級の起こした事件、被害額は甚大であり、庶民がその被害者となる可能性も高く、人民法廷は間違いなく死刑を言い渡すであろう。

 

 

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このページは、唸声が2010年6月22日 21:45に書いたブログ記事です。

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