写真はキリギリスを入れる容器、細長い筒の中に夫々一匹ずつ入っている。/优酷より
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以下は500元のキリギリスの鳴き声と映像↓
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キリギリス大流行の冬の北京はバブル崩壊の鳴き声なのか?そのまま投資か、凍死か?
10元で温かいスープを飲むより、キリギリスを買う北京人は金持ちである。スープはその場限りだが、キリギリスは一冬生き抜く。
泣かないキリギリスは、歌を忘れたカナリアの如く、「柳の鞭でぶちましょか!」今なら「電気の棒でぶちましょか」となるのかな?
【IZA12/26-《トレンド現象学》北京でキリギリスブーム 都会のストレス、鳴き声が清涼剤】
北京でこの冬、中年サラリーマンらの間で、夏虫であるキリギリスを飼うことが流行している。緑が少なくストレスがたまりやすい冬場に、オフィスの机の脇などに置いて、その鳴き声を聞くことで、自然の息吹を感じることが目的だ。
北京東部のペットや金魚などを売る市場では、11月以降、キリギリスが一番人気商品になったという。鳴き声の音色によって値段が異なり、10元(約120円)から3千元(約3万6千円)を超えるものまである。
市内を流れる通恵川にうっすらと氷が張り始めた今月下旬、同市場に入ると、あちこちからキリギリスの鳴き声が聞こえ、一瞬だけ夏場に戻った錯覚に陥る。
同市場にはキリギリス業者が少なくとも20人いる。虫の凍死を防止するために、キリギリスを発泡スチロールの箱に入れ、そのうえ布団までかぶせている。
「羽の大きい虫がいい声を出す」。業者の馬強国さん(51)は客に虫の見分け方を紹介し、「2、3日に1回、細かく切ったにんじんをやるだけで、3カ月以上生きられる」と飼いやすさを強調した。
北京で冬場にキリギリスを飼うことは、約100年前の清朝末期に一時流行した。満州族の貴族たちの間で、茶館などにそれぞれ自慢のキリギリスを持ち寄り鳴き声を競い合う遊びが盛んだった。しかし辛亥革命以降、中国では戦争と混乱が続き、こうした粋な遊びをする人がほとんどいなくなった。
1978年に始まった改革開放以降、経済が豊かになり、市民の間でこの貴族の伝統的な遊びが少しずつよみがえった。キリギリスを飼う北京市民が毎年増え続け、今年は特に多いという。
馬さんによれば、多い日は一日に50匹も売れ、平均すると昨年より3割ほど増えたという。「金融危機などで、みんなのストレスがたまっているのではないか」と馬さんは笑った。
北京から約150キロ離れた天津郊外にはキリギリスを繁殖する大きな拠点があって、業者たちはそこから仕入れており、もはや一つの産業に育ちつつある。
キリギリスを購入した保険会社勤めの男性(43)は、疲れたときやうまくいかないときなどに虫の鳴き声を聞けば、大自然の中で遊んでいた子供のころを思い出して「気持ちが安らぐ」と話している。(北京 矢板明夫)
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