
写真は死刑判決を受けた鄭篠萸被告、看中国より
【看中国5/29-原药监局局长郑筱萸被判处死刑】
【読売新聞5/30-中国、食の安全遠く…ニセ薬承認で収賄の前局長に死刑判決】
【北京=杉山祐之】新華社電によると、北京市第1中級人民法院(地裁に相当)は29日、ニセ薬承認の見返りに巨額の賄賂を受け取ったなどとして収賄、職務怠慢罪に問われた国家食品薬品監督管理局の鄭篠萸(てい・しょうゆ)・前局長(62)に対し、死刑の1審判決(中国は2審制)を言い渡した。
現在、中国製医薬品、食品の安全性に対する信頼が内外で大きく揺らいでおり、判決には信頼回復を図る当局の狙いもありそうだ。
同局は、食品、医薬品、化粧品などの安全管理を総合的に監督する政府機関であり、「食、医の安全」を守る砦(とりで)といえる。
だが、鄭被告は、同局の前身である医薬管理局の局長時代なども含め、1997年6月から2006年12月にかけて、医薬品、医療機器の許認可を巡り、製薬会社8社から計649万元(約1億円)相当の金品を受け取っていた。01年からは、虚偽の申告資料に基づく薬品に生産許可を与え、うち6製品はニセ薬だったという。
法院は、極刑とともに、政治権利の終身剥奪、全財産の没収も命じた。
中国外務省の姜瑜・副報道局長は29日の記者会見で、判決に関して「中国政府は食品、薬品の安全を一貫して重視している。国際社会とともに努力し、中国の食品の安全と信用を守りたい」と述べた。
外務省が、医薬品、食品の安全確保を強調しなければならないほど、中国製品の信用失墜は著しい。
米国などでの報道によると、中米・パナマで昨年秋、中国産の有毒物質を含むせき薬を服用した100人以上が死亡。同国ではさらに、毒性物質を含む中国産練り歯磨きが見つかり、現在、調査が続いている。米国では、やはり中国産原料を含むペットフードを食べた犬や猫が大量死した。
中国国内では、食や医の安全を脅かす事件が頻発している。昨年来、発がん性物質を含む着色料などを使って製造された食品が続々と見つかっている。魚の養殖などでも発がん性物質は使用される。防腐剤や甘味料を調合した人工ハチミツ、廃油で作った食用油、工業用漂白剤を使用したしらたきもあった。農産品の残留農薬、ニセ薬も大きな問題であり続けている。
食、医の安全に向けた政権の決意は強い。胡錦濤国家主席は先月、「食の安全の業務を全面的に強化せよ」と指示した。29日付の英字紙チャイナ・デイリーによると、政府当局者は食品輸出管理を強化する考えを示した。これに、司法の厳罰姿勢が加わる。
だが、安全軽視の風潮は、死刑判決を受けた鄭被告ら汚職に走る政府の担当官からヤミ業者まで広い範囲に及ぶ。政権の姿勢が、現状をどこまで改善できるかは不透明だ。
(2007年5月30日0時38分 読売新聞)
◇唸声コメント
見せしめの死刑だが果たして効果はあるのか?いずれにしても中国での命は大安売り。世界中が中国の非道を注視している。役人を一人くらい死刑にしても中国の食の安全は確保できない。拝金主義の根本が変わらない限り、食の危険は続く。
昨日食べた中華料理大丈夫かな???金美齢女史曰く、日本国内の中国人経営の中華料理店ですら何が入っているか分からないので、自分は食べないとしている。ドキッ!
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