グラフはニューヨーク商品取引所の銅相場推移、70㌣から360㌣へ/㈱イクチより、写真右はカルフォルニアの灌漑システム/Flikerより
http://www.ikuchi.jp/011souba/do_souba_top.htm
http://www.flickr.com/photos/uesser/243163601/
【USFRONTLINE7/31-加州農家、銅線の盗難で大打撃~給水止まり、作物被害20億ドル超】
カリフォルニア州で、農家の給水ポンプなどから電線が盗まれ、農作物が干上がる被害が相次いでいる。犯人の狙いは、価格が高騰する銅などの金属だ。
ニューヨーク・タイムズによると、銅線を中心とするスクラップ・メタルの盗難は、アジアの建設ブームを受けた銅価格の記録的な高騰で、過去1年半にわたり全米のさまざまな分野で発生している。覚せい剤メタンフェタミンなど薬物の常習者が金欲しさに盗む例が多く、電話線、墓碑銘が刻まれた金属板、学校の空調機器、車の触媒装置などもリサイクル業者に売りさばかれている。
中でも、米国の果物・野菜のほぼ半分を供給するカリフォルニア農家の被害は深刻で、給水システムは人の目から離れた場所にあることが多いため、最近まで警察もあまり注意を払っていなかった。
農業地帯の中部チュレア郡では現在、銅線の盗難が農家や牧場に被害を与える犯罪で最も多くなっている。地域内のほぼ全農家が被害に遭っているが、被害額が金属の価値をはるかに超える例も多い。ポンプの交換に3000~1万ドルかかるほか、水が使えない間に枯れた作物の損害も加わる。
2006年の同州農家の金属盗難は、件数が前年比で400%増加、07年も6月末までで約1000件に上り、作物の損失額は20億ドルを超えている。今春の3カ月間に、くみ上げと給水の両システムで合わせて5回も銅線を盗まれたというアーモンド農家もある。01年には1ポンド当たり65セントだった銅の価格は、過去18カ月間は3.5ドル前後で推移し、4ドルを超えることもあった。
◇唸声コメント
農家で野菜ではなく銅線を盗むのは何故か?答えはその方がお金になるから…。全くふざけた話だ。トラクターなどが盗難に遭うとの話も聞いていたが、銅相場の上昇と銅線の盗難は正比例している。
NYTimesの記事にも出てくるが、ビル・ヨシモト氏が農業犯罪の特捜部長、早く犯人を捕らえて犯罪組織の全容を解明してもらいたい。
銅の相場と言えば、1996年住友商事浜中元部長による2852億円の損失を思い出す。これだけ上がっていたらこの事件も表面には出なかったかな?それとも、将来もっとでかい穴を開けることになるのか???
◇元ネタ
【NYTimes7/31-Unusual Culprits Cripple Farms in California】
http://www.nytimes.com/2007/07/31/us/31copper.html?_r=1&oref=slogin
リンクが切れていたら↓
http://www.vnnforum.com/showthread.php?p=588612
チュレア郡HP
http://www.co.tulare.ca.us/default.asp
農場と金属盗難事件特集
http://www.agcrime.net/ag_crime_news.htm
阿久悠氏が生きていたら「銅にもとまらない」中国バージョンでも作ったかな・・・?
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