写真は騰迅網の記事から、チマキ工場を検査する検査官、標題は「数ヶ月間放置した300万個の<とんでもチマキ>、すべて市場に流れ出る」。
「黒心」は邪悪という意味、儲かれば他人がどうなろうと構わないと言った時に使われる。黒心食品と言えば、中に何が入っているか分からず、大変怖い。腐った肉や病死肉、下水の油や化学薬品、毒物まで入っている可能性がある。見た目や味は分からないから始末が悪い。
今回のチマキは旧正月から作り始めたチマキを4ヶ月間も工場内に放置しておいたためにカビが生えて、悪臭まで生じたと言うもの。端午の節句の一週間前に再度火を通し、冷凍してスーパーマーケットやデパートに出荷した。その数なんと300万個、たぶん、そのほとんどが中国人のお腹の中だ。
当局が調査に入ったのも、出稼ぎの女性が給与不払いに腹を立て、内情を京華時報の記者に暴露し、その記者が告発したからである。
この工場内には鼠もいるし蝿も飛び回っている。およそ衛生的とは言えない。恐らく、中小の工場は皆似たようなものだろう。以前書いたかもしれないが、中国で作ったクリアファイルにポツリポツリと黒いシミがある。良く見ると小さなハエであった。挟まっているのではなく、ファイル素材自体に入っていたのだ。当然ながら、市場に出ていたものではなく、返品するものを見せてもらったのだが。
旧暦5月5日の端午の節句(2008/6/8)にはチマキは付き物で中国人は必ず食べる。起源は屈原まで遡る。詳しく知りたい方は末尾の「とらや」のサイトまでどうぞ。
端午の節句前には、中秋節の月餅同様に大量のチマキが販売される。当然ながら、一日二日では製造できる量ではない。それ故に事前に製造して冷凍する。昨年、騒ぎになったのは2005年で賞味期限切れのチマキを再パッケージして、再出荷するところで2トンのチマキが押収されている。臭いだけでなく、もはや米粒の形状もなかったというから、噴飯もの。
カビチマキは北京素香斋食品厂で作られた。300万個も販売したのだから、それだけ有名でもあったのだろう。この会社は2001年に設立されているが、昨年はどうだったのだろうか?その前は?
大量に販売すれば、大量に売れ残ることもあろう。2年前の賞味期限切れチマキ事件は国内だった。しかし、国外に出ることもあるのではないか?中国物産店のチマキや食べ放題店のチマキは大丈夫なのだろうか?
騰迅網6/11-北京300万枚黑心粽子堆放数月 全部流入市场
http://news.qq.com/a/20080611/000152.htm
とらや2005/2/16-屈原と粽(日本語)
http://www.toraya-group.co.jp/gallery/dat02/dat02_048.html
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