表は平成20年度6月度の輸入食品等の食品衛生法違反事例の抜粋/厚労省サイトより
γ-BHC(リンダン)と呼ばれる殺虫効果を持つ農薬は広く日本でも使われていた。但し、同種のβ-BHCは残留性が高く、脂肪、肝臓、腎臓などに蓄積する危険があり、母乳に含まれる可能性がある為にBHC全てが1971年に失効している。
中国でもBHCはその分子式 C6H6Cl6から「六六六」や音訳から「林丹」と呼ばれるが、農薬使用は禁止されている。中国でも日本でも、疥癬治療薬として使われているが・・・。
『γ-BHCは、コーヒー豆には0.002ppmの基準値が適用されますが、例えば米には0.3ppm、はくさいには1ppm、ピーマンには2ppmの基準値が設定されています。』-厚労省より-
この基準値はどう見てもおかしいだろう。日本では禁止はされているものの、過去の散布で深く土壌にしみ込んでいる為に米にある程度の数値が出るのだろうか?人体に良くないものであれば、ゼロに越したことはないが・・・。
基準値に続き、こんな妙なことも書かれている。
『γ-BHCの許容一日摂取量(人が一生涯毎日摂取し続けても、健康への影響がないとされる一日当たりの摂取量。以下同じ。)は、体重1kg当たり0.005mg/日であることから、体重60kgの人が当該違反のコーヒー豆(生豆として。以下同じ。)を毎日約1.3kg摂取し続けたとしても、許容一日摂取量を超えることはなく、健康に及ぼす影響はありません。』-厚労省より-
コーヒー一杯に使う生豆は13g、つまり1日に100杯以上飲むと健康に問題ありとされる数値なのだ。その前に1日にコーヒー100杯も飲めば、誰だって具合が悪くなるだろう。
さて、この摘発されたコーヒー豆だが、全量保管となっている。一体どうするのだろうか?他の国ではこの日本の基準数値よりもハードルが低いかもしれない。廃棄だけはしないでもらいたい。
中国産鶏肉及びその加工品並びにエチオピア産生鮮コーヒー豆(2008/5/9)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/05/h0509-6.html
20年度6月度の輸入食品等の食品衛生法違反事例
http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/1-4/2008/06.html
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