ジーパンにサングラスのテレサテン
香港、ハッピーバレーでの抗議集会で歌っている↓
http://www.epochtimes.com/b5/7/5/11/n1706286.htm
大紀元より写真と動画も
鉢巻には「民主万歳」の文字
広東語の紹介で登場するテレサテンは北京語で挨拶をしており、初々しさを感じる。
【産経抄】6月4日
その写真を初めて見たときは驚いた。華やかな衣装で、「つぐない」や「時の流れに身をまかせ」を歌うテレサ・テンのイメージと、かけ離れていたからだ。ジーンズにサングラス姿、「民主萬歳」と書かれたはちまきをしていた。
▼首からひもでぶら下げた色紙には、「反対軍管」とある。「軍事独裁体制を許すな」という意味だそうだ。1989年5月27日、香港で行われた、民主化運動を支援する野外コンサートに出演したときのものだ。観客は30万人を超えた。
▼テレサの生涯を追った『私の家は山の向こう』(文芸春秋)の著者、有田芳生さんは、「彼女は、音楽だけではなく、政治にも強い関心を抱いていた」という。台湾でデビューし、やがてアジアのトップスターとなったテレサの歌声は、80年代に入ると中国全土に広まっていく。
▼はじめ「扇情的」「反動的」だと、禁止していた中国政府は、その後一転して、コンサートの開催を持ちかけるようになる。テレサも、両親の出身地である大陸に渡り、一般市民との交流を楽しみにしていた。有田さんによれば、天安門広場に100万人の市民を集める構想があった。
▼しかし、20年前のきょう、香港のコンサートから8日後に起こった天安門事件が、すべてを台無しにした。テレサは、民主化運動が広場で武力弾圧されたことに、大きな衝撃を受ける。事件を境に歌から遠ざかり、大陸に一度も足を踏み入れないまま、95年、42歳の若さで世を去った。
▼事件の風化がいわれて久しい。中国当局の思想統制は今も続く。何より昨今の学生の多くは、民主化よりも、自らの立身出世の道を探すのに忙しいようだ。はちまき姿のテレサの写真は、彼らの目にどう映るのだろう。
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