国営ラジオによると、見つけられた遺体は元大統領のものと確認
写真と記事はInBNews(ギリシャ語)より、写真はパパドプロス前大統領の墓、記事のタイトルは、『タソスの死体みつかる』、タソスとは、タソス・ニコラウ・パパドブロス=Τάσσος Νικολάου Παπαδόπουλος前大統領のこと。記事にはタソス・ババドブロス元共和国大統領の死体が発見され、警察でDNA識別鑑定を行うとのことが書かれている。
http://www.sigmalive.com/inbusiness/news/245923
【IZA3/9-前大統領の盗難遺体発見か 警察に匿名電話 キプロス】
地中海の分断国家キプロスのうち、ギリシャ系が多数を占める南側のキプロス共和国の首都ニコシアで昨年12月、同国のパパドプロス前大統領の墓から遺体が盗まれた事件で、警察当局は8日、前大統領とみられる遺体を発見したと発表した。ロイター通信などが伝えた。DNA鑑定で身元を特定するという。
警察に匿名の電話が寄せられ、8日に遺体を見つけた。発見場所はニコシア近郊の墓地とみられ、数日前に埋め直された可能性があるという。犯人像や動機などは分かっていない。
前大統領は、トルコ系が多数を占める北キプロス・トルコ共和国との再統合反対派の象徴的な存在。大統領選落選後の2008年12月に74歳で死去し、昨年12月に遺体が盗まれた。(共同)
ギリシャでは土葬、たぶん南キプロスでも土葬であろう。前大統領はヘビースモーカーであり、小細胞肺がんで、2008/12/12に亡くなり、2009/12/11に墓から大統領の遺体が盗まれていた。
キプロスは雨が少なく乾燥しているので、1年でどれくらい腐敗したのだろうか?丈夫な柩に入っていれば、あまり腐敗も進んでいないだろう。考えただけでもギョッとする。
ギリシャでは、埋葬3年後に改葬を行う風習があると聞く。骨洗いなのだろうか?それとも本当に死んでいるのかを確かめるのであろうか?何だか吸血鬼のような話だが・・・。
今回の前大統領の遺体盗難は、南北キプロス問題と無関係ではなかろう。しかし、何故遺体を盗んでおいて返したのか?ちょうど1年であり、何かの儀式なのか?
ババドブロス大統領は死んでもキプロスの統合に反対したかったとのメッセージだろうか?
キプロスの現代史を簡単に説明しよう。
1960年、英国よりキプロス独立
1964年、トルコ系住民とギリシャ系住民による民族闘争で国連平和維持軍派遣
1974年、ギリシャ併合強硬派によるクーデター、数日後、トルコ系住民保護を名目にトルコ軍がキプロス侵攻し、北キプロスを占領、以降キプロスは南北に分断される。北キプロスはキプロス連邦トルコ人共和国、南キプロスはキプロス共和国、
2004年、南北統合が国連主導により進められるが、南キプロスのギリシャ系住民は住民投票で統合に多数の反対、北キプロスの統合賛成多数であったが、統合は見送られた。
パパドプロス前大統領は統合反対派である。現大統領のディミトリス・フリストフィアス氏は統合推進派、前回の選挙でも直前の世論調査では現職のババドブロス氏有利だったが敗れた。一方、北キプロスでは、2009年の議会選挙で統合消極派が勝利し、統合の先行きに暗雲が立ち込めている。
トルコとしては、キプロスの南北統合問題が片付かないと、EU加盟もできないために必死である。尚、南キプロスは2004年にEUに加盟している。
写真はCIAFactBookより
https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/geos/cy.html
島の真ん中が国連緩衝ゾーン、緩衝ゾーンの右端は英国軍基地
キプロスのギリシャ人とトルコ人の問題は、1571年、キプロスがオスマン帝国の支配に入った時点より始まっている。以降、なかなか融和できない。
民族の問題は難しい。日本では簡単に考えているようだが、1000万人もの移民を受け入れたら、どうなるか。こうした生きた例がヨーロッパにはたくさんある。民主党の保守派も押し黙っている場合ではない。
中国が益々軍事力を強化し、日本にいる中国人民を保護するとの名目で侵攻してくることは絶対に無いと言えるだろうか?キプロスのようにならないと誰が断言できるのか?
南日本は中国人民共和国日本省で、北日本は日本自治区、下手をすると、北海道はロシア領となるかもしれない。これは考えすぎかもしれないが、竹島や北方四島はどうなっているか。忘れてはならない。
1000万人もの移民や外国人参政権は明日のキプロス、日本人はシッカリと考えてもらいたい。
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