メキシコ当局は、1月8日・9日の両日だけで、麻薬組織の51名が殺害されたと発表した。麻薬抗争は益々激化、処刑と称し、殺すだけではなく、遺体を吊るしたり、遺体に警告文のメモを残したり、首を切り落としたりと残忍さは増すばかりだ。
麻薬組織どうしの抗争であり、関係がないと言ってしまえばそれまでだが、この抗争には多くの一般人も巻き込まれている。麻薬矯正施設で更生を試みるも組織は密売人の勧誘に来る。断れば、殺される。組織拡大の為に若手をスカウトする。これも断れば、リンチを受ける。
今回の15名の首切り処刑にも十代の若者が2名含まれていた。
メキシコの麻薬戦争では既に三万人以上が犠牲者となった。日本では荒れる成人式と面白可笑しくメディアが伝えるが、メキシコでは新成人がきっと今日も殺されているだろう。いや、殺す方にまわっているかもしれない。
写真と記事はラ・プレンサより2011/1/8
http://www.oem.com.mx/laprensa/notas/n1917695.htm
【読売1/9-14人の頭部切断遺体、メキシコの路上に】
【ポルトープランス(ハイチ)=浜砂雅一】AP通信などによると、メキシコ南部アカプルコの路上で8日早朝、男性15人の遺体が見つかり、うち14人は頭部が切断されていた。
麻薬密売組織「シナロア・カルテル」の犯行をほのめかすメモが残されており、警察当局は犯罪組織間の縄張り争いに伴う犯行とみている。アカプルコでは同日、ほかの場所でも12人の殺害された遺体が発見され、被害者は計27人に達した。
メキシコでは犯罪組織が抗争相手を威嚇するため被害者の頭部を切断する例は少なくないが、1度に14人の頭部のない遺体が見つかるのは異例という。(2011年1月9日21時36分 読売新聞)
コメントする