写真はミス・ウィスコンシンでミス・アメリカに優勝したローラ・ケプラーさんと父親のジェフ・ケプラーさん/YouTubeより
隠すくらいなら堂々と話してしまえとばかり・・・。こんなことにも意外と開放的な米国・・・。騙された被害者は？？？
ちなみにどんな詐欺かと言えば、ジェフはポンジースキーム＝ネズミ講のメンバーで主犯のKenneth Hackbarthは630万ドルの資金を集めた。ネズミ講の典型的な詐欺手法で住宅投資に金を出させて、1年間に元金の15%をバックするというもの。金は投資に回さず、その利払いの15%に使うのみである。Kenneth Hackbarthは1980年代よりこの住宅投資を餌にしたネズミ講を専門にしている。ジェフはこのネズミ講のエージェントとして詐欺に加担しており、18か月の懲役、主犯のKenneth Hackbarthは10年の懲役で2006年までケプラー一家の稼ぎは差し押さえられていた。
中国だと億円の単位の詐欺は死刑の可能性もある。「お父さんはネズミ講で死刑」では、ミス・チャイナには絶対になれない。
【IZA1/23-《今、何が問題なのか》ミス・アメリカ 人気のヒミツ】
２０１２年のミス・アメリカ大会が今月（１月）１４日、ネバダ州ラスベガスで開かれ、同じ境遇の子供たちを勇気づけるため父親が刑務所に収監された経験を語ったミス・ウィスコンシンのローラ・ケプラーさん（２３）が優勝した。米ＡＢＣテレビが生放送した番組の視聴者は、スポーツと大みそかの特番を除けば年間最多の８００万人に上った。きょうのテーマは「ミス・アメリカ 人気のヒミツ」とした。
ミス・アメリカはミス・ＵＳＡと並ぶ米国の代表的なビューティー・コンテスト。ミス・ＵＳＡが純粋に美貌を競う（優勝者はミス・ユニバース大会の米国代表となる）のに対し、ミス・アメリカは知性や生活態度、ユーモア、ダンスや歌の才能なども審査の対象になる。２０１１年のミス・アメリカに選ばれたミス・ネブラスカのテレサ・スキャンランさん（１８）はピアノが得意で、大会では拒食症と闘った自らの体験を語った。１７歳での選出は史上最年少だった。
■美女の甲子園？
ミス・アメリカ大会に出場するのは、全米５０州と首都ワシントン、プエルトリコ（米自治領）、米領バージン諸島の“地方大会”で優勝した計５３人。ミス・ウィスコンシンはウィスコンシン州代表である。大会を前にそれぞれがカメラに向かって語った５０秒の動画がネットに掲載され、審査の参考として人気投票も実施された。
「ニューメキシコが米国だと分かってもらうためにも勝ちたい。ＡＢＣのライブでお目にかかりましょう」とミス・ニューメキシコ。自己ピーアールだけでなく、地元のピーアール、番組宣伝にもなっていた。
大会は米東部時間の午後９～１１時。５３人は最初の１１分で１５人に絞られ、そこから１人、２人と脱落していった。水着姿の披露、ダンスや歌のパフォーマンス、審査員らとの質疑応答などがあったが、全員に全ての機会が与えられたわけではない。
■「コール・ミー」
ミス・ウィスコンシンのケプラーさんは最初、米プロフットボールＮＦＬ、グリーンベイ・パッカーズ＝グリーンベイはウィスコンシン州＝のＱＢアーロン・ロジャース選手（２８）に向けて「見てたら電話をちょうだい」と言って会場の笑いを誘い、注意を引きつけた。白いビキニでステージを歩き、オペラの１曲を歌った。
ＡＰ通信によると、父親のジェフさんはケプラーさんが１７歳のころ、詐欺罪で収監され、１年半刑務所にいた。大会でこのことを明かすかどうか父娘で何度も話し合い、明かすことに決めた。ケプラーさんによると、親が刑務所にいる子供は米国に２００万人。「ひとりぼっちじゃない。私もその一人だった」とケプラーさんは語りかけた。
■まるでリアリティー番組
ミス・アメリカ大会と同じ１４日、ＮＦＬのプレーオフ２試合が開催された。アメリカン・カンファレンス（ＡＦＣ）のブロンコス対ペイトリオッツ戦は、ティム・ティーボー選手（２４）、トム・ブレイディ選手（３４）というＮＦＬを代表するＱＢ対決。この試合が同じ時間帯に米ＣＢＳで放送されるため、ミス・アメリカ大会は苦戦が予想された。
ところが、ミス・アメリカ大会は最大（優勝者決定時）８００万人が視聴（ＡＢＣの発表）。大会としてここ数年で最高、スポーツと大みそかの特番以外では、年間で最高のレーティングとなった。ロイター通信によると、ミス・アメリカ大会は１９５４年から中継されている。今回の放送では、パフォーマンスの用意を終えた出場者への落選の通告、複数の落選者が自分たちの中から一人を選ぶ敗者復活など、リアリティー番組の味付けが随所に施され、スリリングな展開になった。選考の課程を視聴者に見せたのだ。
ケプラーさんは奨学金５万ドル（約３７５万円）を獲得。弁護士を目指し、将来は親が刑務所にいる子供たちのために活動したいという。 （編集委員 内畠嗣雅（うちはた・つぐまさ）／ＳＡＮＫＥＩ ＥＸＰＲＥＳＳ）
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