写真はコルクガシの樹皮をはいでいるところ/YouTubeより
全世界に220万ヘクタールのコルクガシの森林があり、ポルトガル32.4%、スペイン22.2%を占めている。コルクの年間生産高は30万トンでポルトガル61.3%、スペイン29.5%、イタリア5.5%となっている。つまり、コルクの消費が減れば、ポルトガルの経済にも影響(数%だが)がある。
良質なコルクは3回目の樹皮から取れると言う。つまり、43年(初回25年目、2回目以降9年間隔)目にして、ようやくいいものができるそうである。
ワインはコルクからスクリューキャップに変わりつつあり、コルク=高級品・スクリューキャップ=安物のイメージも払拭されつつある。また、ワインには人工コルクも使われており、今後益々ワインの栓からコルクは消えていく。
コルクのキーボードやマウスなんか良さそうだけど・・・。下の記事にはコルクの傘なんてあるけど、穴でも空いているんじゃないの?大丈夫かな?
以下はスロベニアの通販サイトよりコルク傘、81.5ユーロ≒9052円
http://shop.pluta.si/a/184_Deznik-iz-plute
コルク製品のカタログ↓CORTICEIRA VIKING
http://material.corticeiraviking.pt/Corticeira_Viking_Catalogue_2011.pdf
【IZA3/21-《Nature》「エコの木」コルク おしゃれにも】
ポルトガルの首都、リスボンから高速道路を南に走ると、緩やかにうねる緑の丘陵地帯のあちこちに、樹皮を剥がれた奇妙な木々の姿が目につき始めた。高さ5~10メートルのコルク樫の森で、この樹皮を加工して作られるのが、ワインの栓として親しまれるコルクだ。
■伐採ではなく収穫
「コルクは伐採されるものではなく、収穫されるものなんだ」。ポルトガル南部サンブラス・デ・アルポルテルにあるコルク製造工場の製品管理責任者、ギルモア・ブリトさん(30)は、こう教えてくれた。
軽くて軟らかく、住宅の床材などにも利用されるコルクの木は「エコの木」と呼ばれる。生産者は木を植えて最初の収穫まで約25年間、大事に育てる。その後の収穫は9年ごとと厳密に決められており、樹皮の再生を待って、熟練した職人が手作業で厚さ5センチほどになった樹皮を剥がす。
「コルク樫の皮を育てる組織部分を傷つけないようにするのが最も重要。慎重に収穫すれば、樹皮は木の寿命が続く100~200年間、繰り返し収穫できる」(ブリトさん)という。
ポルトガルのコルク農園は、森林面積の約20%を占め、動植物の生態系に欠かせない存在だ。ポルトガルはコルクの世界最大の産地で、ポルトガル・コルク協会によれば、世界中で消費するコルク製品の約50%を生産。ファッションの世界にも活躍の場を広げる。
■傘、シャツ、スカート
「再生可能なコルクは、消費することでも森を守っているの」。コルクのファッション衣料品ブランド経営者のサンドラ・コレイアさん(40)は、熱っぽく語る。商品が売れれば、コルク農園も潤って森が維持されるため、エコ好きな女性を魅了しているそうだ。
リスボン中心部に近い店には、コルク製のハンドバッグや靴、財布など約60種類が並び、「日本人観光客には特に人気」(コレイアさん)。中でも、コルクを特殊加工し動物の革のようにして作った雨傘やシャツ、スカートが目を引く。柔らかな肌触りからは、材料が堅い樹皮であるとは想像できない。
「子供の頃遊んだコルクの森を守りたかった」。ワイン栓の需要の落ち込みなどで、祖父の代から続くコルク農園と工場が抱えた在庫のコルクを再利用するため、約8年前に商品化を思い付いたコレイアさん。夢は、エコの木のファッションを世界に広げることだ。 (リスボン 共同/SANKEI EXPRESS)
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