写真は王宮の前の遺影/Flickrより、北朝鮮や中国と比べるとちっとも巨大ではありません。ただ、多くの国民が集まり、前国王の死を悼んでいます。どこかの国と違い、強制でも義務でもありません。ポルポトとの問題もありますが、中共や北朝鮮との問題もあります。
http://www.flickr.com/photos/mengkimlong/8116042284/sizes/l/in/photostream/
【IZA11/29-《外信コラム》マーライオンの眼 シアヌーク前国王の巨大遺影…喪に服すカンボジア】
カンボジアの首都プノンペンで、先に開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)の関連会議は、国民がシアヌーク前国王の死を悼み喪に服す中で開かれた。
街には前国王の遺影が至るところに掲げられ、遺体が安置されている王宮には巨大な遺影が。王宮前では三々五々、市民らが線香を手向け、花を供え冥福を祈っていた。その周りで貧しげな少女が、白い花を1本1ドルで売りさばいていた。王宮の隣の広場には、3カ月間安置された亡きがらを荼毘(だび)に付す大きなやぐらがつくられている。
前国王について市民に聞いてみると「国民に親しまれ、国のために尽くした敬愛すべき方でした」というのが大方の声だった。喪中であり、死者にむち打つことはまかりならないだろうから、こうした評価の声だけが出てくるのも、さもありなんと思った。
ところが、中には前国王が、国民を大量に虐殺したポル・ポト派と協力した一時期もあったことから、「クメール・ルージュ(ポト派)と手を組んだことは間違いだった」と話す勇気ある?市民もいた。
元ポト派幹部に対する裁判が続くプノンペンを訪れる度に感じるのは、「クメール・ルージュ」と、その手で血に赤く染められた歴史への国民の言いようもない嫌悪感である。(青木伸行)
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