ラクダに関しては、立たせたままの状態で、首の付け根と胸の間にある窪んだ箇所を鋭い刃物で突くやり方(ナハル)が正しい屠殺の方法です。電気ショックや撲殺で屠殺したものは食用にできません。
◇正しい屠殺の条件:الذكاة =Slaughter=屠殺より
1-屠殺をする者の適性:つまり性別を問わず正常な理性を有するムスリム、あるいは啓の民(ユダヤ教徒かキリスト教徒)であることです。それゆえ酩酊状態にある者や精神に変調をきたしている者、啓典の民以外の非ムスリムの屠ったものは非合法です。
2-道具:血液を流出させる鋭利な道具のことですが、歯や爪などは非合法です。
3-喉と食道の切断により、血液を排出させること。頚動脈と頚静脈の両方とも切断することが、最善の形です。
4-屠殺の際に「アッラーの御名において」と唱えること。もしうっかり忘れてしまってもその合法性に支障はありませんが、故意に放棄した場合は食用を禁止されます。
5-聖域での狩猟物や、ムフリムにとっての狩猟物など、アッラーの権利においてその狩猟が禁じられているものではないこと。
・イスラム・キリスト・ユダヤ以外の異教徒の屠殺したモノはダメ!
『この日、あなた方にはよき物が許された。そして啓典の民(ユダヤ教徒とキリスト教徒)の屠殺した物はあなた方にとって合法であり、あなた方の屠殺した物は彼らにとっても合法なのである。』(クルアーン5:5)ただ、ユダヤ教徒はラクダに関しては、汚れたものとして食べません。食べない動物を屠殺することはユダヤ教の教義からもないでしょう。
・啓典の民が屠殺時にアッラーの名を唱えなかった場合はダメだが・・・
但し、啓典の民がいかに屠殺したのか不明な状態に留まっている場合は、その食用は合法となります。屠殺の方法について、訊ねたり調査する必要もありません。むしろ質問も調査もしないでおいた方が望ましいでしょう。とあります。ユダヤ教徒やキリスト教徒がアッラーの名を唱えるのでしょうか???
◇屠殺や殺生における善行:
1-屠殺は動物を苦しめないよう、鋭利な刃物を使用します。
2-他の家畜が怖がらないよう、それらの目の前で刃物を研いだり、屠殺したりしないようにします。
3-動物が息絶える前に首の骨を折ったり、皮を剥いだり、切断したりしないようにします。
4-ラクダに関してはナハルの方法で屠殺し、それ以外のものは通常のやり方で屠ります。
上記映像で見る限り、かなり鋭利な刃物を使っていますが、他のラクダは怯えています。残酷かもしれませんが、我々が食べている食肉は少なからずこうした場面に直面しているのです。
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