■唸声中国/上海の偽スターバックス、強制社名変更「F Yun cafe restaurant」へ

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写真は左から、排除された上海スターバックス、本家本元、改名後のマーク、こちらも排除対象青島スターバックス

改名後のマークの写真は上海新聞中心よりhttp://sh.news.sina.com.cn/20070518/093676524.shtml

【中国最新情報5/29-商標侵害の上海スターバックスが社名変更 新社名で客足鈍く】

 上海市第二中級人民法院による強制執行を経て518日、米国「スターバックス」の商標権を侵害していた「上海星巴克(スターバックス)珈琲(原文は口へんに「加」と口へんに「非」)館有限公司」は、既に変更していた社名の「上海芳韻珈琲館有限公司」にあわせた「韻(ユン)コーヒー」の看板を傘下のコーヒー店に掲げた。

 

〈スターバックスの看板はもう存在せず〉

 米インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙の記者は518日午後5時過ぎ、上海市南京東路のシルク店の付近で、店主に道を聞きながら旧上海スターバックスコーヒーを探していた。門には「スターバックス」の看板は見当たらず、「韻コーヒー」とその英文名称である「F Yun cafe resturant」と書かれた看板があった。南京東路の繁華街に流れるスコットランド民謡をBGMに、入り口にはネオンが輝いていた。

 

入り口に立っていた店員に熱心に招き入れられ、席に案内された。「ここは、以前「スターバックス」だったところですか?」と面と向かって記者からたずねられると、「そうです。店や構造は全く変わっていません、名前が変わっただけです」と店員は答えた。

 

 店員によると、メニューもそれまで使用していたもので、スタイルや価格もこれまでと変わっていない。ただ、メニューに記載されている「上海スターバックス珈琲館」の「上海スターバックス」の部分に白いテープが貼られている。メニューの表示価格が42元となっている「スターバックススペシャルコーヒー」の「スターバックス」の3文字にも白いテープがきっちりと張られていた。ショップ内には「スターバックス」や「STARBUCKS」などの文字やロゴなどはどこにも見当たらなかった。

 

〈客足まばらで、売れ行き鈍く〉

 あたりを見回してみると、コーヒーショップは上下2階で、1階では3人の外国人が店内の一角でしゃべっていたが、2階全体はがらんとした様子で1人も客がいなかった。

 

 続いて「社名変更後、売り上げの変化は大きいですか」と尋ねると、店員は警戒した様子で「私は入ったばかりで、よくわかりません」と答えた。就歴がもっと長い店員を紹介してもらえないかと頼むと、「私は入ったばかりで他の店員のことはわかりませんし、マネージャーは不在です」といい、メニューを手に持ってカウンターの方へと去ってしまった。

 

 店を離れるまでの30分間、コーヒーショップの中は閑散としており、他の客も来ず、店員だけが行き来し、別の店員は厨房内に座って人目をはばかることもなくしゃべっていた。

 

4年の係争後の結末〉

 上海スターバックス珈琲館有限公司とその傘下の南京路分公司は4年前、無断で企業名称とそのサービス商標として「星巴克(スターバックス)」及び「STARBUCKS」などの文字やロゴを使用。米スターバックス社と上海統一スターバックス珈琲有限公司が提訴していた。

 

 この事件は上海市第二中級法院が審理し、200512月末に第1審の判決が出され、上海星巴克珈琲館公司及び南京路分公司は「星巴克」の商標権侵害を停止し企業名称を変更するとともに、指定する新聞に謝罪広告を掲載するよう命じられた。

 

 第一審の判決後、両被告はこれを不服として控訴したものの、上海市高級人民法院が第二審で原判決を維持。両被告は期限どおりに判決を履行せざるを得なくなった。これにより、米スターバックス社と上海統一スターバックス珈琲公司は2007130日、上海第二中級法院に執行を申請していた。

 

 上海市第二中級人民法院が提供している情報によると、法院が3カ月余りの労苦を経て執行した後、旧上海星巴克珈琲館有限公司は518日から「スターバックス」社の名称の使用を停止した。

 

 「上海スターバックス」と米国スターバックスの間の4年にもわたる紛争はようやく収束。上海スターバックスは法院の執行によって企業名称を変更した上海で初めての企業となった。

〔インターナショナル・トリビューン522日〕

 

◇唸声コメント

ついに偽スターバックスも強制執行で名前の変更を余儀なくされた。米国スターバックスが中国で商標登録する前に自分達が先に商標登録を行ったと言う主張を退けたものだ。当たり前と言えば当たり前だが、中国の常識は違うので、この判決は知的財産権への仲間入りの第一歩である。

 

奥特曼=ウルトラマン」や「蝋筆小新=クレヨンしんちゃん」の中国語の商標も先登録されている為に日本企業は涙を呑んでいる。これもスターバックスと同じである。さて、裁判は動くだろうか?それとも米国資本と日本資本では判決も変わってくるだろうか?

 

米国はできたが、日本ではできない。これが現実などと割り切らず、大いに戦ってもらいたい。軟弱外交から当たり前の外交へと姿勢を転換すべき時が来ている。

 

中国食品商务网5/22-上海侵权星巴克咖啡馆改名换姓后生意冷淡】

http://www.21food.cn/html/news/13/165983.htm

 

 

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このページは、唸声が2007年6月 2日 07:30に書いたブログ記事です。

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