
写真は斎藤勉氏、2007/9/19都内某所にて
ある会合で産経新聞の紙面全般の責任者である斎藤勉氏からお話を伺った。
*どこの新聞社が倒れてもおかしくない
新聞社の経営は大変に厳しい。産経だけではなくほかの新聞社も同じである。各社オンライン化も進んでいるが、IZA(産経のWebニュース&ブログ)への一番アクセス数が多い。
*貧乏で自由
産経には金は無いが自由がある。そして常に一貫した反共姿勢であり、読売のように途中で変節したりしない。他社には記事のタブーがたくさんあるが、産経にはない。安倍政権には産経以外の新聞はすべてNoであった。
*産経は記者の駆け込み寺
毎日新聞論説委員・高畑昭男氏
日経新聞編集委員・田村秀男氏
日経新聞論説委員・山本勲氏
最近だけでも三名の優秀な記者が入ってきた。産経がヘッドハンティングをしたのではなく、自らの意思。三人とも産経で一度記事を書いてみたかった。こんな自由な新聞はないと一日で満足したとか。
某新聞社ではS社長が中共ベッタリで胡錦濤政権を批判してはならないとの厳命が下っていたそうで・・・。
*中国特派員、追放から再開まで
当時の北京支局長・柴田穂氏は壁新聞(当局に都合の悪いことも)を次々と翻訳し日本へ紹介、1967年産経・毎日・読売の追放、1970年共同追放で朝日新聞以外は全ていなくなった。
1998年、31年ぶりに特派員の再開となるが、これは中国側からの要望でもある。特派員追放からは台北から大陸情報を得ていたので中共ご用達の朝日とは違った情報を掴んでいた。これが中共の癇に障ったための再開でもある。
当初、中国側は台北支局を閉じ、北京支局にまとめることを条件としていたが、これに産経は応じず、中国総局(北京4名・上海1名)との呼称で譲歩をみせた。台北支局より総局が上と言う中国人の面子を利用したのである。
*モスクワ支局の故鈴木肇氏の記事について
『産経新聞モスクワ支局長だった故鈴木肇氏は「地下資源が豊富なロシアを決して侮ってはいけない」と後輩の記者たちをさとしたことがある。』全文は↓
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/79837/
生きている大先輩を殺してしまったのだから、社長には三時間も怒られた。当然であろう。自らもモスクワ支局長を経験されており、今の自分があるのも先輩たちのお陰と恥じ入っておられた。
まだまだご健在の鈴木肇氏↓
【IZA9/6-独特の文化専制の国 露の力、侮ってはならない/鈴木肇氏】
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/europe/82745/
*モスクワ支局絡みの不審死
前述の鈴木肇氏の奥方の鈴木俊子さんが鈴木氏の二回目のモスクワ支局長赴任の際に病気で亡くなっている。
鈴木俊子さんは健康オタクであり、病気に罹るような方ではなかった。ひょっとしたらとの思いがある。尚、奥方は以下の本を出されている↓
誰も書かなかったソ連、鈴木俊子、1970年、830円、サンケイ出版
http://homepage2.nifty.com/tkeizo/book121202-j.html
この本がKGBの癇に障ったのか???それとも鈴木肇氏への牽制だったのか???
*ロシア大使館からも外務省からもつまはじき
ご自分のことをこのように言われた。佐藤優氏とはたまたまターゲットが同じであるとも。
漁民銃撃事件から1年が経つがロシアからも外務省からも何の情報もない。あの銃撃はプーチン政権になり、自国の権益を侵すものは容赦しないとの体制が末端まで行き渡っている証拠である。
ロシアは外国人労働者を北方領土へ入れている。益々北方領土返還は難しくなってきた。いずれにしても、北方領土と拉致の解決抜きにしては日本が日本でなくなる。守るべきは「国家・国益・文化」
*「やばいぞ日本」、こんな言葉を新聞で使うのは初めて
大先輩を殺してしまった記事が「やばいぞ日本」である。この「やばいぞ」なる汚い言葉を使ったために多くの読者から叱責の投書が寄せられた。しかし、中身を読めば面白いとのことで落着。「やばいぞ日本」は非常にインパクトのある言葉、部下に対する自分の言葉遣いはもっと悪いが、夜は焼酎で回復に努めているとも。「やばいぞ肝臓?」
「やばいぞ日本」の訂正記事で「やばいぞ産経」と、もじられたこともご愛嬌か?
斎藤さんにゴマをするわけではないが、確かに最近の産経の一面は面白い。IZAでは味わえない新聞ならではの紙面づくりがある。
産経VS朝日・毎日・読売・日経の連合軍で近々何かあるとか???
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