写真は小学校6年生用算数の教材である練習問題とテスト/看中国2009/2/24より
http://www.secretchina.com/news/282683.html
問題集の答えは、電話で確認し、説明を聞くことができると問題の後に記述がある。何と便利なと思うだろうか?この電話は有料電話(0.4元/分)であり、子供が何気なく使えば電話料金に課金されていく。巧妙な罠が教材に仕組まれている。こんなところにも拝金主義が顔を出す。
「拨 16890168 输入解题码 400091按#听详细讲解」(1680168に電話して、問題を解くには400091と入力、#を押せば詳しい説明を聞くことが出来る)
ここに電話をすると、中年男性の声で「家庭教育ホットラインにようこそ、ホットラインの情報は1分当たり0.4元のコストがかかります・・・」とはじまるようだ。
この問題集は江蘇教育出版社によるもので、全国50強の第三位の教科書会社だと言う。南京市のほぼ半数の小学生がこの有料電話サービスを利用しているとの記事もある。
賄賂なしでは決してできない仕組みである。他の国のことであるので、どうぞご自由にとなるのだが、自分の頭で考えず、有料電話サービスを頼るようになれば、間違いなく学力は低下する。わが国でも携帯メールばかりしていれば、国語力は低下するだろう。
唸声版三年級数学問題
<中国には2億5千万人の小中学生がいます。この内50%の小中学生が有料電話サービスを利用しています。この有料電話サービスは1分間に0.4元かかります。一人に付き1ヶ月に30分間利用すると一体いくらのお金がこのサービスに使われるでしょうか?>
計算するとびっくりするほどの金額になる。貪官の笑い声が聞こえてくるようだ。
尚、中国の教科書は一つかと思ったらそうでもない。当然ながら、中共の検閲を受けるので中身は大して変わらないだろうが、この写真にあるように、蘇教版をはじめとして、人教版・北師大版・語文S版・教科版・冀教版・魯教版・西師大版などがある。
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