●唸声メモ/バルジャー事件(1993/2)について、英国小学生の幼児殺し

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正論5月号の折節の記に書かれていたバルジャ-事件について調べてみた。インディペンデント紙の天皇陛下訪英と凶悪小学生を並べた新聞写真を探したのだか、残念ながら見つからなかった。いつもながら、高山氏の文章は実に面白い、署名がなくても分かる文章だ。

 

写真左は被害者の2歳児バルジャーちゃん、中は10歳の犯人ロバート・トンプソン、右は10歳の犯人ジョン・ヴェナブレス/ネットより

 

『よちよち歩きの2歳児(toddler)ジェームス・パトリック・バルガー(James Patrick Bulger/1990316-1993212日)ちゃんがマージーサイド州で当時10歳の少年J.ヴェナブレス(1982128日生まれ)とR.トンプソン(1982823日生まれ)の2人に誘拐され殺害された。10歳の少年2人による2歳児殺害事件は英国社会に大きな衝撃を与え、その反応はリバプールとその周辺で特に大きかった。

 

裁判所は、加害少年2人は長い間、世間から隔離されなければならないと判断し、非常に短期間で裁判は結審した。タイラー卿ガスフォース裁判長は、2人は最低でも10年は刑務所に収監されなければならないとの裁きを下したが、それは2003年までに釈放されることを意味していた。この裁きに対して一部マスコミが猛反発し、大衆紙ザ・サンは加害少年2人を終身刑にするよう求める署名30万人分をマイケル・ハワード法務大臣に届けた。

 

1995年、加害少年2人は刑期を最低でも15年に延ばされ、それは2008年、彼らが26歳になるまで釈放されないことを意味した。しかしながら1997年、高等法院はマイケル・ハワード法相の決定を違憲と判断し、彼が変更した刑期は却下され、加害少年2人は18歳になった時点で釈放されることになった。

 

被害者の口には乾電池が詰め込まれ、顔には青いペンキが塗られた。更に加害少年2人は重さ22ポンド(約10kg)の鉄の棒で殴る蹴るの暴行を加えた。ジェームスちゃんの遺体を線路に直角に横たわるように放置したのは、事故死と偽装するためだった。これらのことは後の裁判で明らかになった。

 

警察の調べで、加害少年は2人とも、ジェームスちゃんの顔面に塗られたものと同じ青ペンキが服に付着しており、靴にも血痕が付着していたことが判明した。その血痕をDNA鑑定したところ、それは明らかにジェームスちゃんの血液だった。

 

失踪から2日後の日曜日、ジェームスちゃんの遺体が発見されたが、その上を列車が知らずに通過したため、発見された時点では上半身と下半身が轢断された状態になっていた。

 

この事件を教訓として公共の場に警備カメラの設置が相次ぎ、現在ではイギリス全土に警備カメラが設置されているといっても過言ではない状況になっている。

 

20066月、「サンデイ・ミラー」紙はR.トンプソンが過去を隠してガールフレンドと結婚して父親になったと報じた。同紙によるとR.トンプソンは釈放後に何度もヘロインを使用し、万引きで何度も警察の厄介になったが、今はホワイトカラーの勤労者としてオフィスで働き、十分な収入を得ているという』-ウィキペディアより抜粋-

 

一方、2010年3月、J.ヴェナブレス(27)は児童ポルノ規正法違反で逮捕され、牢屋へ逆戻りしたが、現在は釈放されている。

 

犯人は二人とも28歳となり、海外旅行にも行っている。殺されたBulgerちゃんの母親は未だに彼らを憎んでおり、終身刑を望んでいる。必ず、彼らはまた同じ犯罪を引き起こすので、社会に放すべきではなかったと言う。

 

事件から18年の歳月が経ったが、どうやら終身刑となったのは、被害者の母親のようだ。日本でも英国でも被害者よりも加害者の人権が優先されるらしい。遺族の人権は無視され、犯罪者の人権が重視される。

 

このことは、北朝鮮の拉致にも言える。拉致被害者や家族の人権はどこかへ置き去りにされ、防衛大学の学長は、「拉致なんて小さな問題」とのたまう。こんな男が東日本大震災の復興会議の議長となる。「(大戦中の隣国に与えた被害に比べれば)こんな被害など小さな問題」と腹の底で思っている男に復興などできるのか?

 

ちなみに、犯罪者である北朝鮮には人権など存在しない。だから、彼らを優先する必要など何もない。核だってもう怖くない。我々日本人は、今、十分に核の恐怖を味わっている。核爆弾など必要ない。福島の制御棒をまとめて衛星に積み込めばそれでよい。

 

今回の大震災・大津波で世界から惜しみない援助と同情を戴いたが、放射能の件では世界中から恐れられもした。中国や北朝鮮であれば、居直ったであろう。まじめで律儀な日本人には、居直り強盗のようなことは出来ないが、無法者には死の制御棒を食らわせることはできる。

 

これが防衛大学の学長の仕事ではないのか!

 

 

 

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このページは、唸声が2011年4月15日 00:00に書いたブログ記事です。

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