50年に一度の大洪水、東北大地震は1000年に一度と言われた。50年はほんのちょっと前の話、50年経ったら、またこの洪水が起きる。スーパー堤防は東京よりもタイで急いだらどうか・・・。
【IZA10/28-タイ洪水、首都に拡大 チャオプラヤ川氾濫阻止へ全力】
■シーン1
7月から続いた豪雨の影響で、タイ各地は「50年に一度」といわれる大洪水に見舞われた。北部・中部を中心に被害をもたらした洪水は、ついに首都バンコクに拡大。政府機関が集中する王宮周辺への浸水も懸念され、危機的な状況を迎えている。
これまでに死者は360人を超えた。バンコクでは28日から大潮を迎えるため、海からチャオプラヤ川に入り込む水が、北から流れてきた洪水とぶつかることが予想される。
兵士や市民らは連日、市中心部で土嚢(どのう)を積み上げ、浸水を防ぐ作業を続けている。しかし、首都を流れるチャオプラヤ川は満潮時に水位が最大約70センチの上昇が見込まれるなど、氾濫拡大の懸念が強まっている。
写真はバンコク郊外のノンタブリ県で起きた浸水のときの様子だ。子供とわずかな荷物を手に、男性は避難を急いでいた。
■シーン2 産業・観光に大打撃 復旧めどは…
今回の洪水は、例年よりも早い時期に豪雨が続き、満水になったダムの決壊を防ぐために行った放水が背景の一つにあるとされる。
タイの工業団地は「アジアのデトロイト」と呼ばれるほど、自動車、電機、精密機器メーカーなどが集中している。進出している日系企業の被害は深刻で、ホンダの自動車工場は約1000台の乗用車が水没した。
トヨタも部品調達が困難になったとして、日本国内の車両減産を発表したほか、ソニーも一眼カメラの発売を延期した。
寺院など観光地も軒並み浸水し、日本の旅行会社が人気のタイツアーを相次いで中止するなど観光経済への打撃も出ている。
アユタヤからバンコクにかけての洪水は4~6週間続き、水が引くまでに1カ月以上かかるとの見通しもあり、復旧まで長期化することは避けられそうにない。(EX編集部/撮影:ロイター、AP/SANKEI EXPRESS)
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