写真上は21年前のイラワジ川合流点、写真中はミッソンダムの完成予想図、写真下は中国人労働者がイラワジ・ミッソン橋を作っている様子2011/10/11/Mizzimaより
ミャンマー新政府のテイン・セイン大統領は9月末、ミャンマー北部カチン州ミッソンで中国と共同で進めてきた水力発電用ダムの建設中断を表明している。中国にNOを突きつけたのは評価できるが、軍政権を全て否定するのは、韓国と同じでアホらしい。
以下のサイトでミッソンダムの工事の様子がよく分かる/Kachin Development Networking Groupより
以下はミッソンダム予定地の衛星写真↓/グーグルマップより
【IZA11/11-ミャンマー 中国とのダム建設中断 住民安堵「初めて国民の声に耳傾けた」】
軍事政権に代わり3月に発足したミャンマー新政府のテイン・セイン大統領は9月末、軍政当時にミャンマー北部カチン州ミッソンで中国と共同で進めてきた水力発電用ダムの建設中断を表明した。「政府は中国に逆らい、初めて国民の声に耳を傾けた」。ダム建設に伴い移住を強いられた周辺の住民は安堵し、政府の決定を歓迎する。建設現場からは中国人作業員の姿が消え、工事は完全にストップしていた。
■作業員の姿なく
州都ミッチナの北約45キロ。ダム建設現場は北方から流れる2本の川とイラワジ川の合流地点にある。工事は約2年前に始まり、深い緑に包まれた山は一部がごっそり削り取られ、コンクリートで固められていた。
「周辺の村が水没すると聞いたが、工事が凍結され、住み慣れた土地を離れずに済む」。川沿いで食堂を経営するノー・マイさん(38)は胸をなで下ろす。「ダムには反対だったけど、軍政当時は言いなりになるしかなかった」
移住対象者は1万人以上。ミッソン近くの村で雑貨店を営むドゥー・ルムさん(28)は昨年末に移住を迫られたが、「仕事がなく生活できない」と、身重の妻(25)と1歳の長男と村に残った。退去を急がせるため、州当局が学校を壊したというが「学校も再建され、みんな戻ってくるだろう」と期待を語った。
■「負の遺産清算を」
地元住民のボートで対岸の建設現場に近づいた。中国人作業員らのプレハブ宿舎がずらりと並び、トラックやショベルカーなどの重機が数十台残るが、工事中断で作業員は一斉に撤収、響いていた重機の騒音もぱったり止まったという。
ミッソンから約20キロ離れた所に政府が移住対象者に提供した再定住先の集落から、元の村に帰る人も増え始めている。厳重警備が敷かれていたという入り口の検問ゲートはもぬけの殻。道路脇の木陰に銃を携えた軍兵士の姿が見えたが、阻止されることもなく集落に入ることができた。
人影はまばらで、ひっそりした集落は、木造家屋に電気や水が供給され、学校や、大半がキリスト教徒の少数民族カチンのために教会もあるが、「ここには農地もなく、商売を始めようにも資金がなかった。帰れるのはうれしい」と住民の1人は打ち明けた。
ダム問題はいったん決着したが、カチン州では少数民族の武装組織と政府軍との戦闘が続く。
地元ガイドの男性(56)は「政府の改革が本物なら、武装組織とも和解し、今こそ軍政時代の負の遺産を清算する時だ」と訴えた。(ミッソン 共同/SANKEI EXPRESS)
イラワジ川で金が採れると人が集まり、金採掘により水源が汚染され、魚も住まない川になった。また、この川の水を飲む原住民に健康被害が出ていると言う記事↓2011/11/3
http://www.kdng.org/news/34-news/175-gold-digging-takes-toll-on-irrawaddy-river.html
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