写真はゴミ箱で死んだ五人の子供たち、陶中林君(13)、陶中井君(12)、陶中紅君(11)は兄弟で、陶沖君(13)、陶波君(9)は従兄弟/YouTubeより、同地域の副区長・教育局長・民政局長等8名が停職・免職となったが、何も変わることはない。中国の友人は、「富めるものは益々富み、貧しいものは益々貧しくなるのがこの国さ。日本のどこに格差があるんだ?」と吐き捨てた。
この事件は中国国内に大きな問題を残した。政府への批判も多い。腐敗政府に「反日なんかしてる場合か」と思った中国人も多い筈だ。尖閣に軍艦を出すなら、子供たちにメシを出してやれ。
【IZA11/23-ゴミ箱で消えた命 格差象徴 中国、少年5人、暖求めCO中毒死】
習近平総書記(59)率いる新指導部が発足したばかりの中国の貴州省畢節市(きしゅうしょうひっせつし)で、寒さに凍えた5人の少年たちがゴミ箱の中で死亡しているのが見つかるという悲劇が起き、衝撃が広がっている。暖をとるため、木炭を燃やし、一酸化炭素中毒で命を落とした。ネット上では童話「マッチ売りの少女」になぞられる追悼の声があふれる一方、貧困層を放置する格差社会への不満と指導部への批判が高まっている。
「中国は新指導部を発表し、すべての国民により良い暮らしを約束したが、南西部では、冷たく湿っぽい夜、避難場所と暖を求めていた身寄りのない5人の少年たちがゴミ箱の中で亡くなった…」
AP通信は21日、5人の死亡を詳報すると同時に、中国の現状を痛烈に批判する記事を配信。米CNNや台湾の英字紙ザ・チャイナ・ポスト(電子版)なども大きく伝えた。
悲劇は、中国共産党の第18期中央委員会第1回総会が華々しく開かれ、新指導部が選出された翌日の16日に起きた。
報道によると、亡くなった5人は9~13歳で、名字はいずれも「タオ」。兄弟やいとこ同士だった。出稼ぎで親がいなかったり、目が不自由な祖母しかいなかったりの貧しい家庭を飛び出し、1週間以上、路上生活を送っていたという。
15日夜は冷たい雨が降り、気温は6度まで低下。5人は寒さを逃れるため約1・5メートル四方のゴミ箱の中に入り、炭を燃やして暖まろうとしたとみられる。5人の遺体は16日、ごみ収集の作業員が発見した。
畢節市は5人の死亡を受け、2つの学校の校長と教育・民生当局の責任者4人の計6人を解雇。市当局者はAP通信に対し、「われわれの行政サービスは親切とはいえなかった」と非を認めた。
中国メディアも厳しい論調で報じている。若手エリートで組織する中国共産主義青年団北京委員会の機関紙、北京青年報は社説で、「文明社会が洗い流せなかった恥だ」と、悔いた。また国営新華社通信は、5人は学業成績が悪く中退していたと伝え、中国の教育制度に責任の一端があると指摘。社説で教育関係者に対し、「義務教育の使命を忘れないでください」と呼びかけた。
5人の死は、急速な経済成長を背景に数億円のマンションを一棟買いするような富裕層が出現し、私腹を肥やす官僚が跋扈(ばっこ)する一方で、農村部では国民が貧困にあえいでいるという格差社会の象徴と位置づけられている。貴州省は中国で最も貧しい省の一つで、周辺の農家の年収は3000元(約3万9000円)しかないという。
国民の不満の高まりに危機感を覚えた習総書記は15日の就任会見で、「ともに豊かになることを目指し、汚職や官僚主義という深刻な課題を必ず解決する」と語り、格差是正と腐敗根絶への決意を表明した。だが、その言葉も、国民にはむなしく響くばかりだ。
中国語の簡易投稿サイト「微博」には、こんな諦めともつかぬ書き込みがあった。
「少年たちよ安らかに。中国には生まれ変わらないで」
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http://datefile.iza.ne.jp/blog/entry/2931455/
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