写真は総合格闘技王者のラスール・ミルザエフ(26)が大学生Ivan Agafonovさん(19)を左フックで殴った監視カメラ映像/youTubeより、殴られて倒れ込んだ時にIvan Agafonovさんは頭を強打し、4日後に死亡した。
2011年8月、モスクワのクラブで口論から学生を殴打。学生は、倒れた際に頭部を強打して死亡したため、ミルザエフは殺人容疑で逮捕された。その後、2012年11月、ごく短い刑期の判決が出たため釈放。本来であれば、懲役15年程度の判決でもおかしくない事件であったため、ロシア国内では民族対立を背景にした判決だとして論争になった。-ウィキより-
ロシアでは肉体的危害を加えて死に至らしめた場合は、15年の懲役が妥当であり、過失致死であっても3年とされるが、ミルザエフは殴ったことで被害者は頭を強打して死んでおり、10年から15年の懲役となる筈であった。ところが、2012年11月、懲役2年の判決となり、拘留期間の15か月は刑務所での30か月に換算され、即日釈放となった。
以下はラスール・ミルザエフと金原正徳のモスクワでの試合 ミルザエフのTKO勝、2011/7/7
民族問題が判決にも影響を及ぼすことになるように、領土問題以上に国内の独立派を抱える問題は複雑です。我が国はどうでしょうか?外国人参政権もその火種の一つ、民族意識の異常に強い外国人が行き着くところは独立かもしれません。
【IZA12/9-《海外事件簿》“殺人犯”格闘技王者釈放 くすぶるロシアの民族対立】
ロシアで総合格闘技の元王者が殺人を犯した事件で、被告が極めて軽微な刑に処せられたことがロシア社会で波紋を広げている。被告はロシア連邦からの独立機運が高い北カフカスの出身で、軽微な刑で済んだのは同地域との摩擦を避けたい政府の意向が働いたとの見方があるためだ。事件が起きたモスクワなど大都市では北カフカスなど地方出身者への排斥運動が激しさを増しており、判決はその動きをさらに増幅させかねない。(黒川信雄)
「恥を知れ!」
11月27日、モスクワ市内の裁判所前に集まった民族主義活動家らはそう叫び、この日下された判決を非難した。クレムリン(大統領府)に隣接する赤の広場は、大規模な抗議デモを警戒し封鎖された。
彼らの非難の矛先にあるのは、総合格闘技の元世界チャンピオンで、“黒い虎”との異名を取るラスール・ミルザエフ被告(26)と、彼が犯した殺人罪への刑罰の軽さだ。
ミルザエフ被告は2011年8月、モスクワ市内のナイトクラブで当時19歳だった大学生を殴打。倒れた学生は、マンホールのふたに頭をぶつけ、数日後に死亡した。報道によると、学生はミルザエフ被告のガールフレンドを罵(ののし)ったため、彼の怒りを買ったという。
しかしこの日の判決で、ミルザエフ被告は「すでに事件発生から裁判までの間拘束されたことで、刑期を終了している」とされ、即時に釈放された。原告側の弁護士は直ちに上訴すると表明した。
事件直後、ミルザエフ被告は最長で15年の懲役刑に服する可能性があると指摘されていたが、検察側が刑期の短縮を求めた。学生に対して十分な治療が行われなかった可能性も浮上。裁判自体も手続き上のさまざまな問題などを背景に開始が大幅に遅れたという。
不明瞭にも見える短い刑期に対し、ロシアでは「クレムリンの意向を反映したものだ」との見方がネット上などで広がっているという。
ミルザエフ被告は、ロシア南部のダゲスタン共和国出身。ダゲスタンなど、ロシア連邦に属する北カフカス地方の共和国では独立を求める動きが活発で、イスラム過激派勢力によるとみられるテロも多発している。
ロシア政府は武力を使った厳しい弾圧で独立運動を押さえ込む一方、同地域に対し巨額の補助金を拠出し、独立機運をそぐ戦術をとっている。ミルザエフ被告の刑が軽く済んだのも、そのような北カフカス地方への“配慮”が働いていると人々は見ているのだ。
しかし、そのような北カフカスへの支援を他の地域のロシア人らは快く思っていない。さらに北カフカスの住民らは職を求めて大量にモスクワなど大都市に流入しており、それが既存の市民らとの軋轢(あつれき)を生んでいる。モスクワでは2010年にも、ロシア人サッカーファンが北カフカス出身者に殺された事件をめぐり、激しい暴動が起きた経緯がある。
ロシアの大衆紙によると、死亡した学生の家族は法廷でミルザエフ被告に対し「ロシアの地でロシア人を殺した罪は、おまえの手から消えはしない」と被告を罵り、法廷を後にしたという。
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