写真と記事はタイムズ・オン・ラインより
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/industry_sectors/media/article7141443.ece
ついにフランスの有力紙「ルモンド」も身売り、イタリアのグルポ・エディトリアレ・レスプレソ紙が買収を検討していると言う。
ルモンド紙の2009年度の発行部数は288049部と対前年で4.14%も下がっている。理由としては、フリーペーパーにシェアを奪われていることを挙げているが、そもそも発行部数が日本の新聞に比して少ない。
日本の有力紙の発行部数は
読売―――1001万
朝日――― 803万
毎日――― 380万
日経――― 305万
産経――― 175万
これは宅配制度と店売りの違いが大きいようだが、それにしても、フランスを代表する新聞が28万部とは少ない。ちなみに日本の地方紙の秋田魁新報の発行部数は25万部である。
メモンドは生き残り策として、伝統に反してセックスものも取り扱う。それはサドやカサノバなどの古典的エロ本を販売すると上記タイムズに書かれている。
ルモンドは他の全国紙と違い、大手企業が株主でないこともあり、景気不振には特に脆弱。
フランスの新聞発行部数 2009年度平均
Le Figaro (general news) 314,947, down 1.56 per cent
L’Equipe (sport) 303,305, down 2.49 per cent
Le Monde (general news) 288,049, down 4.14 per cent
Aujourd’hui en France (general news) 183,571, down 3.60 per cent
Les Echos (financial news) 121,357 up 0.3 per cent
La Croix (general news and religion) 95,130, up 0.19 per cent
Libération (general news) 111,584 down 9.51 per cent
La Tribune (financial news) 67,295, down 10.62 per cent
【読売6/6-仏紙ル・モンド身売りへ、記者の企業支配に幕】
【パリ=林路郎】フランスの有力紙ル・モンドのエリック・フォットリノ社長は4日付同紙で、同社株式の過半数を売却する方針を明らかにした。
同社の伝統だった記者による企業支配に終止符が打たれる。
同紙はナチス・ドイツ占領後の1944年、後に大統領となる政治指導者シャルル・ドゴールが「世界に目を開き、独立した新聞が必要だ」として創設を支援した。「言論の独立維持」を原則に掲げ、記者たちが持ち株会社を作り、過半数の株式を保有。経営に参画し、人事を決定できる独特の体制を築いた。フォットリノ社長も記者出身。
だが、販売網は脆弱(ぜいじゃく)で近年、発行部数が低迷。さらに、電子メディアの登場に伴う広告収入の低落で、負債総額が1億ユーロ(約112億円)近くに達し、事実上の身売りを迫られた。
同社は14日の経営会議で新たな株主を選ぶ方針。現在までに、故イブ・サンローラン氏と共同でブランドを創設したピエール・ベルジェ氏のグループや、スイス、イタリアの企業などが関心を示しているという。