写真はRichard Kuklinski=リチャード・ククリンスキー/YouTubeより、2001年当時のインタビュー映像、リチャードは1935/4/11、ニュージャージー州ジャージーシティで生まれた。父はポーランド移民で母はアイルランド移民で両親から特に父親から虐待を受けて育つ。三人兄弟であったが、兄は父の虐待により死亡、家族は階段から落ちたとウソを吐く。弟のジョセフは25歳の時に12歳の少女をレイプして殺害しており、死ぬまで刑務所、リチャードは弟について尋ねられると「同じ父の子だからね」と答えている。
以下はアイスマンの愛する家族の写真/YouTubeより
【産経11/9-実在した殺し屋をモデルに 「THE ICEMAN 氷の処刑人」】
【たからんの週末向上委員会】
9日に公開となったアリエル・ヴロメン監督作品「THE ICEMAN 氷の処刑人」は、実在した犯罪者=殺し屋をモデルにしたドラマです。その名はリチャード・ククリンスキーといいます。1935年に生まれて、14歳のときに近所に住むいじめっ子に手をかけたのが最初の殺人だったと、本人が語ったそうです。裏社会の殺し屋となって1986年に逮捕されるまでに殺した相手の数は100人とも250人ともいわれています。正確な数字は出ていません。殺し方が用意周到だったのだそうです。裁判で立件できた殺人は2件、関与したとされる殺人が2件のみで、判決は終身刑2回分(生まれ変わってきたら、もう一度監獄に収容されて、再び死ぬまでそこで過ごす、という意味でしょうか)が言い渡されました。2006年、70歳のときに刑務所内で死亡しましたが、近く開かれる予定だったマフィアのボス関連の裁判で証言することが決まっていたために、組織によって消されたという説もささやかれています。
物語の始まりは、恋愛ドラマの様相を呈しています。カフェでぎこちない会話を交わすククリンスキーと、一目惚れの相手デボラとの初デートです。2人は結婚して、やがて2人の可愛い娘たちに恵まれます。めでたしめでたし、で終われば物語は生まれません。ところが、ククリンスキーが妻に偽って働いていた場所は、マフィアの息がかかったポルノ映画の海賊コピーの製造工場でした。やがてトラブルに巻き込まれたククリンスキーは、その並外れた度胸がギャングの兄貴分に認められて、本格的な殺し屋としての人生を歩み始めるのです。もちろん、妻子はそんな事実を何一つ知らされていません。ククリンスキーの妻や娘たちに対する愛は本物です。だからこそ、自分が殺し屋などとは口が裂けてもいえないのです。この人間性、社会性のアンバランスが、物語をどこまでも不気味に盛り上げていきます。(宝田茂樹)