写真はFlickrより、イパネマのスモッグ-2006/3-、イパネマの娘はきっとスモッグなど知らなかっただろう?
【USFRONTLINE4/20-エタノール燃料は健康に有害~研究者がブームに警鐘】
自動車用燃料がガソリンからエタノールに切り替わった場合、大気をさらに汚染し、大気汚染に起因する死亡率が高まる恐れがあるという研究報告を、スタンフォード大学(カリフォルニア州)の研究者が発表した。地球温暖化対策の切り札としてエタノール導入が国際的に注目される中、性急な動きに警鐘を鳴らす内容となっている。
AP通信によると、同大学のMark Jacobson教授(土木環境工学)が18日、専門誌Environmental Science and Technology電子版に発表した報告書は、米国内の全車両が2020年までにエタノール混合燃料に切り替わった場合、呼吸器系疾患による死者数が年に200人近く増えることになると結論づけている。
報告書によると、現在、年に約4700人がスモッグの目に見えない成分であるオゾン(O3)による呼吸器系疾患のために死亡しており、エタノール燃料の普及は特に北東部やロサンゼルスといった地域でオゾン濃度を高める恐れがある。
「大気汚染という意味では、エタノールはグリーン(環境に良い)ではない」と、Mark Jacobson教授は言う。「エタノールを使いたければ使えばいい。ただし健康に良いとは考えない方がいい。ガソリンと同じか、それより悪い」 農家、政治家、産業界のリーダー、環境活動家らは現在、エタノールをどれだけ生産できるのか、それにはどれだけの土地が必要か、費用がいくらかかるかといった問題で対立している。エタノールを使えば石油消費が減り、大気汚染、特に温暖化ガスの排出量が抑制されるという主張にも、賛否両論がある。
ブッシュ大統領は1月の一般教書演説で、エタノール利用を柱に、10年間でガソリン消費量を20%削減する計画を表明した。しかし環境保護局(EPA)の科学者らは、計画が推進されればスモッグが1%増えると推定している。
Mark Jacobson氏の報告には、同氏とともに活動する環境活動家から異論の声も上がっている。自然資源保全協議会(NRDC)のRoland Hwang氏は、エタノールがスモッグの主要因を減らし、温暖化ガスの発生も抑制すると反論している。
◇唸声コメント
エタノール燃料の問題の根源は食料であるトウモロコシから生成している点である。食物から燃料を取るなど日本人の感覚からは考え付かないことだ。
米国人の宗教的倫理観には環境は入っていないらしい。一粒のお米にも七人の神様が宿っている国とイエス様以外は認めない国では所詮文化など共有することはできない。また、共有する必要もない。
元ネタ↓
【American Chemical Society4/18-Clearing the air on ethanol】
http://pubs.acs.org/subscribe/journals/esthag-w/2007/apr/science/ee_ethanol.html
ブラジルはエタノール燃料に切り替えているが大気汚染は改善されていない。エタノールはガソリンに比べて汚染物質を減らすのは事実であるが、アセトアルデヒドとホルムアルデヒドは増加する。
◇ある会話/トウモロコシ畑にて
米国人「もっと機械化すれば今の10倍は収穫できますよ」
農民「そげんこつ言っても金もないし」
米国人「エタノール・ファンドを組めば、すぐに金など集まりますよ」
農民「食いモン燃料にしちゃ、神様が怒るんでないかい?」
米国人「この国の神様はお金です。お金が怒りますか?」
農民「あんたはそげんお金儲けてどないするの?」
米国人「そうですねぇ、早く引退してのんびりと田舎でトウモロコシでも作りたいものです」