写真は足ヒレを足に装着されたPhilippe Croizonさん(42)/YouTubeより
http://www.youtube.com/watch?v=2WzTacj-aKk&feature=player_embedded#!
手も足もなく、泳いで海峡横断を試みたと伝える仏ニュース、写真もビデオもあり
Sans bras, ni jambes, il tente la traversée de la Manche
http://www.parismatch.com/Actu-Match/Sport/Actu/Sans-bras-ni-jambes-il-tente-la-traversee-de-la-Manche-213199/
【IZA9/19-四肢切断の仏男性が英海峡を完泳】
事故で両手、両脚を切断したフランスのフィリップ・クロワゾンさん(42)が18日、英仏間のイギリス海峡を約13時間かけて泳ぎ切った。フランス公共ラジオによると、同様の障害者の完泳は初めて。
クロワゾンさんは1994年、家の屋根からテレビアンテナを取り外そうとした際、2万ボルトの高圧電線に接触、地面にたたきつけられて四肢切断の手術を受けた。
病院で療養中、イギリス海峡を泳いで渡る人を描いたテレビ番組を見て、挑戦を思い立った。失った両脚に人工のひれを着け、両手の人工ひれでバランスを取りながら進む泳法を練習。準備に2年かけたという。
18日午前8時前(フランス時間)に英国側を出発、約33キロ泳いで午後9時15分にフランス側に到着。
息子の快挙に母親のモニクさんは「息子を誇りに思う。準備段階では不安な事もあったけれど、今夜はとても幸せ」と語った。
英ドーバーよりも南西11kmに位置するフォークストンから仏カレーよりも南西18kmに位置するヴィッサンまでの約33kmを13時間半で遊泳横断を行った。33kmは直線距離であり、潮流を考えると実際には50km以上を泳いでいると思われる。
お隣のドーバー海峡も34kmで、最速記録はブルガリアのPetar Stoychevさんの2007年に作った6時間57分50秒、記録に残っている最初の横断は1985年8月にカレーに渡った英国人マシュー・ウェッブで21時間45分。フィリップ・クロワゾンの13時間半もかなり早い。但し、ドーバー海峡横断の記録には、ウェットスーツや足ヒレの着用は認められない。日本人では藤田美幸さんが毎年のように横断をしている。
http://www.dover.uk.com/channelswimming/swimmers/7/Miyuki+Fujita/swims/
フィリップ・クロワゾンさんも頑張ったが、周囲の人たちはもっと大変だったと思う。周到な準備と資金集め、本人だけでは何もできなかったろう。
ビデオを見ても両手のヒレとは何か分からなかったが、肘より下のない両手で上手に水を掻いていた。
難問にぶつかると手も足も出ないなんて諦めてしまうが、そんなことはないとフィリップ・クロワゾンさんは証明してくれた。