唸声は和牛オーナーではないのだが、一般債権者の友人と一緒に債権者説明会に行ってきたので、ご紹介しよう。
写真は深々と頭を下げる三ヶ尻久美子社長/友人より提供
口蹄疫で15000頭の牛を殺処分したと伝える三ヶ尻久美子社長
両国国技館での説明会場、かなり怒号と罵声が飛び交っていた
説明会(定刻より30分オーバー)が終わっても代理人弁護士に群がる債権者たち
国技館の外ではマスコミが会場から出てくる債権者にカメラとマイクを向けていた
8月9日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した安愚楽牧場の債権者説明会が19日午後1時より両国国技館で行なわれた。
4330億83百万円にものぼる負債のほとんどが、オーナー債権4207億67百万円である。他には、税金・給与などの優先債権9億83百万円、金融債権52億25百万円、リース債権1億13百万円、一般債権59億93百万円となる。
何故、民事再生を選んだのか?との質問には、破産すると牛にエサもあげられなくなり、餓死してしまい、その処分費も捻出すれば、配当金はほぼゼロになる可能性もあると代理人弁護士が答えている。
全てを処分し、和牛オーナーに少しでも多く返せるようにすると連呼していたが、果たして牛はいくらで売れるのか?売れるまではエサをやらないと牛も死んでしまう。エサ代は月に15000円かかる。きっと、このエサ代も和牛オーナー達は取られるのであろう。しきりに、牛の所有権は和牛オーナーにあり、安愚楽牧場が勝手に処分はできないと強調していた。
その所有権の問題があるからなのか、配布された決算書には、4207億円が入っていない。つまり、この莫大な金額が決算書に載っておらず、どこへ消えたか分からないのだ。決算書には注記もなく、これは会社法等でも問題がないとしていた。しかし、BSの負債合計が619億87百万であれば、4207億は決算書に注記をいれるのが常識であろう。
和牛オーナー達に配当を払うために、新規会員を入れていたとすれば、これはネズミ講やマルチ商法となんら変わりないことになる。代理人弁護士は、過去に遡り、委託料を入れた修正決算書を作ると話していた。代理人弁護士自体が「自転車操業」との感覚も持ったと言っているのだから、ひどい話だ。当然ながら、修正決算書を見てみないと分からないとしていたが・・・。
万一、毎期赤字であり、新規会員がないと存続できない状況と知りつつ、このスキームを続けていたのであれば、悪質であり、犯罪と言えるかもしれない。会場内からは、しきりに「ペテン師」「詐欺師」「嘘つき」などの怒号が飛んでいた。
1億円以上ものお金をつぎ込んだ九州から来た男性は、「嘘の報告をして新規契約をとっていたのではないか?三ヶ尻社長から答えてもらいたいと声を荒げた。
口蹄疫問題でも数十頭の殺処分であり、全く問題ではないとの報告書を貰っているが、今日の社長の報告では15000頭もあったと言うではないか。全く嘘を並べていたのかとの罵声も浴びせられた。
解約が増えるとこの和牛オーナー制度が維持できなくなるとのことで、じっと解約を我慢してきたが、こうして支えてきた我々に何故こんな仕打ちをするのかとの女性の意見には会場も同調者が怒号をあげた。
また、大口解約が直近にあったのではないかとの質問もあり、政治団体・宗教団体の名前を明かすべきだとの声には会場が一つになったようだ。社長は特定の宗教には所属していないと答えているが、大口解約についての質問が自分は特定宗教には入っていないなどと答えが成立するのか?
予定時間を30分も過ぎたが、まだ質問は終わらなかった。最後に被害者の会になるのであろうかTVで有名な紀藤弁護士が最後の質問をすべく手を上げたのだが、黙殺された。
以下は、会場内で聞いた罵声(かなり品のないものが多いがそのまま書くことにした)
・ 電話がつながらねぇぞ!バカヤロー、何回電話させるんだ(73356人ものオーナーがいて20本の電話増設は焼け石に水だ)
・ 満期になっているのに何故金を返さないんだ。これは詐欺だろうが(6/末満期ユーザーで新規オーナーには返したが、旧オーナーには返していない)
・ 社長はアパートに住みなさいよ(社長の個人資産も全て売却し、配当にあてると話している)
・ 土下座しろ
・ ここは明治座じゃないぞ
・ 座ってんじゃねぇ。立てよ、ババ○(栃木訛りだった)
こんな状態で民事再生が可能だろうか?それよりもオーナー分の10万9千頭の牛は本当にいるのだろうか?日本最大のポンジースキーム???