
写真は子どもまで動員し薛錦波氏の遺体を返せと座り込みを続行中/BackChinaより
广东乌坎事件引爆邻村示威 乌坎村民将至陆丰抬棺讨尸=広東鳥坎事件は隣村までデモ拡大 鳥坎の村人は(薛錦波氏)の遺体を取り返し棺を担いで陸豊まで戻るであろう
http://news.backchina.com/viewnews-173052-gb2312.html
中国全土で地方政府の腐敗役人が村人から土地を取り上げ、開発業者に売り払う事件が続いているが、各地の抗議の中でもこの陸豊市鳥坎村の抗議行動がメディアの注目を集めている。
各地のデモはその土地だけであり、連帯がなく単発で終わり、地方政府が公安とヤクザを使い潰していたのが現状であったが、この鳥坎村の抗議行動は隣村にまで波及した。こうなると中央政府も黙認はできない。下記の宮崎正弘氏の記事にように「自治政府」樹立となると、中共の根底が揺さぶられることになる。
この鳥坎村の幹部は40年間ほとんど変わっておらず、選挙もインチキ、勝手放題で村人の土地を80%も売ってしまった。これに怒った村人は、2009年より何度も陳情に行くものの当局から拒否され衝突し、ついに鳥坎村の官吏と共産党指導者を村から追い出してしまった。鳥坎村の村人は独自に自治を行なってから、91日目になると上記記事にある。
12月初めに当局は大量の軍隊と警察を鳥坎村に入れ、臨時鳥坎村代表の薛錦波氏を逮捕し、拘留中の11日に突然死亡してしまう。心因性の突然死としているが、遺体を見た娘の話では体中キズだらけであり、薛錦波氏は拷問に遭って亡くなったと考えられる。また、鳥坎村では遺体を引き渡さない警察に不信感を募らせている。
先週の土曜日から、再度、数千人の村人が遺体を返せと抗議行動を行なっている。
「彼らには銃があるが、我々には石がある。死ぬのは怖くない。我々は失うものは何もない」と鳥坎村の村人は語る。
【「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」12/20-広東省の陸豊市鳥坎村が「自治政府」を樹立し、共産党支配に挑戦?毛沢東革命以前、最初のコミューンは、この地からおこった】
華南の騒擾は新しい段階に突入した。抗議集会、デモが反政府の色彩を帯び、しかも田舎町で数万の人々が参加した。
連日、暴動発祥の陸豊市を概括する仙尾市首脳らは記者会見をひらき、住民を懐柔しようとしているが、撲殺された抗議行動指導者の遺体の返還と、納得のいく説明をもとめる住民等は陸豊市政府前の広場に座り込みを続行しており、明日(21日)には大々的な抗議集会とデモを敢行する。
いま、この現場には世界中のジャーナリストが集まっている。
北朝鮮指導者の急死にマスコミの焦点が注がれているが、中国の寒村の革命志向も、大いに注目されるべきだ。
というのも、警官隊とのにらみ合いが続く広東省仙尾市陸豊市の鳥炊(ウーカン、と発音)村は共産党ルールには従わない、村独自の自治政府を樹立すると村民集会で宣言。堂々と共産党政治に立ち向かおうとしているからである。
抗議行動の指導者らは「われわれは共産党を愛している」と発言する一方で、「高度の自治」を要求しているのだから、近来、稀な政治的事件と言って良いだろう。
毛沢東革命以前、広東省から革命の松明はともされたが、最初のコンミューンの成功は、この陸豊市だった。
かれらはまた同じ道を歩み出した。
圧倒的な軍隊に蹴散らされるのが運命だろうが、この挑戦を後世の歴史家はどう位置づけるだろうか?